「マンジャロ(Mounjaro)」は、一般名 チルゼパチド(tirzepatide) という薬で、主に2型糖尿病の治療薬として承認されています。また、最近では肥満治療(体重管理)目的でも注目されています。
ただし、効果が強い分、副作用や注意点もあります。以下に分かりやすくまとめます。
主な副作用
よくある副作用
これらは比較的多く見られ、投与初期に起こりやすいです。
- 吐き気・嘔吐
- 下痢または便秘
- 食欲不振
- 胃のもたれや腹痛
- 倦怠感
- 頭痛
→ 多くは時間が経つにつれて軽くなることが多いですが、症状が強い場合は医師に相談が必要です。
まれだが重い副作用・危険性
重篤な副作用(注意が必要)
低血糖(特に他の糖尿病薬と併用時)
症状:ふらつき、冷や汗、動悸、意識がもうろうとする
急性膵炎
症状:強い腹痛(背中に響く)、吐き気、発熱など
胆石・胆のう炎
症状:右上腹部痛、発熱、吐き気
腎機能障害
嘔吐や脱水によって悪化することがある
甲状腺腫瘍(動物実験で報告)
ヒトでの因果関係は確立していませんが、甲状腺髄様がんの既往や家族歴がある場合は使用禁止です。
使用を避けたほうがいい人
- 甲状腺髄様がんの既往または家族歴がある人
- 多発性内分泌腫瘍症2型の人
- 重い消化器疾患(胃腸麻痺など)がある人
- 妊娠中・授乳中の人(安全性未確立)
注意点
- 投与開始後は最小用量の2.5mgから開始し、必要に応じて徐々に増量していきます。急に増やすと副作用が出やすくなります。
- 体重減少効果が強いため、食事量が減りすぎて栄養不足や筋肉量低下を起こすことがあります。
- アルコールや脱水も副作用を悪化させる可能性があります。
もし、ダイエット目的での使用を考えている場合は、必ず医師と相談のうえ、正規ルート(処方)でご購入ください。個人輸入やSNS販売品には偽物や高リスク製品が混ざっていることがあり、非常に危険です。
【軽い副作用の対処方法】
(多くの人に見られる)
吐き気・嘔吐
- 食べ方を工夫する
・一度にたくさん食べず、小分けにする(少量を回数多く)
・脂っこいもの・甘いもの・アルコールを避ける
・水分は一口ずつ、ゆっくり摂る - 冷たい・柔らかい食事が楽(おかゆ、スープ、ヨーグルトなど)
- 食後すぐに横にならない
→ それでも続く場合は医師に相談し、増量を一時的に止める・減量することがあります。
下痢
- 脱水予防のために経口補水液(OS-1など)や水をこまめに
- 脂っこい食品・カフェインを避ける
- 長引く場合は医師に相談し、整腸剤を検討することもあります
便秘
- 水分を十分に取る(1.5~2L/日が目安)
- 野菜・海藻・オートミールなど食物繊維を摂る
- 軽い運動(ウォーキングなど)を習慣に
- 市販の便秘薬を自己判断で使う前に、医師または薬剤師に相談しましょう。
食欲不振・倦怠感
- 無理に食べず、消化のよい食事を少量ずつ
- タンパク質やビタミンを意識して摂る
- 栄養ドリンクやプロテインを補助的に利用するのもいいです。
【中等度の副作用】
(様子を見ずに医療機関に受診する)
次のような場合は、自己判断で継続せず、医師に連絡してください。
- 吐き気・嘔吐が何日も続く
- 水分も摂れず脱水症状(口の渇き・尿が少ない・めまい)がある
- 下痢や便秘が長期間続く/腹痛を伴う
- 食欲不振が強く体重が急に減る
【重い副作用のサイン】
(すぐ受診・救急へ)
| 症状 | 疑われる疾患 | 対応 |
|---|---|---|
| 背中まで響くような強い腹痛・吐き気・発熱 | 急性膵炎 | すぐに救急受診 |
| 右上腹部の強い痛み・黄疸・発熱 | 胆石・胆のう炎 | 早めに受診 |
| 意識がぼんやり、冷や汗、ふらつき | 低血糖 | 砂糖・ジュースを摂取し、医療機関へ |
| 足や顔のむくみ、尿が出にくい | 腎機能障害 | 医師に連絡 |
| 首のしこり、声のかすれ | 甲状腺の異常 | 医師に報告 |
医師がとる対応の一例
- 投与量を減らす(または一時中止)
- 注射間隔を延ばす
- 消化器症状に対して制吐剤や整腸剤を追加
- 脱水が強い場合は点滴治療

