新型コロナウイルス後遺症(Long COVID)外来

新型コロナウィルス後遺症でお悩みの方へ

当クリニックでは、新型コロナウイルスの後遺症でお悩みの患者さんへの対応を積極的に行っております。
※発熱外来ではないため、新型コロナウイルス感染症による症状の方はご遠慮頂いております。新型コロナウイルス感染の診断を受けた後、保健所から療養期間の終了を通達されてから受診して頂きますようお願い致します。

新型コロナウイルス感染症の後遺症(Long COVID)とは?

2020年2月以降、微熱、倦怠感、強い疲労感、しびれ感、呼吸苦、頭痛、食欲不振などの様々な症状が長引く、あるいは増悪(悪くなる)と寛解(良くなる)を繰り返している多くの方が世界中から報告されています。診断基準や調べ方が国によって異なるため正確なデータはありませんが、3か月以上症状が持続する方は5~10%程度いると推定されています。中には、80%以上の方に何らかの後遺症があるというイタリアの調査報告もあります。後遺症を訴える患者さんは20~40代の方に多いというデータもありますが、この後遺症は、新型コロナウイルス感染症の重症度によらず起こり得るため、軽症の方も例外ではありません。

新型コロナウイルス感染症の後遺症(Long COVID)の症状

以下に訴えの多い症状を列挙します。

などなど症状は多岐に渡ります。
少しでも心当たりのある方は、是非お気軽にご相談下さい。

新型コロナウイルス感染症の後遺症 (Long COVID) の診断

新型コロナウイルス感染症の後遺症 (Long COVID) の診断や定義は、まだ特定のものがありません。COVID-19発症後、一定期間経過したにも関わらず、症状が持続する、または断続的に症状が出現するような経過から診断します。その他の病気による症状である可能性も否定できないため、総合的な判断となります。アメリカでは新型コロナウイルス感染症の発症日から4週間以上、イギリスでは12週間以上、症状が継続する場合に新型コロナウイルス感染症の後遺症 (Long COVID)と診断されており、国によって期間にばらつきがあるのが現状です。

新型コロナウイルス感染症の後遺症(Long COVID)の原因

新型コロナウイルスは、肺や心臓、肝臓そして血管を中心に身体の様々な場所にある受容体に付着します。よって、多くの臓器に影響を及ぼす可能性があり、様々な症状の原因となっています。新型コロナウイルスに感染すると、体内ではウイルスに対抗すべく炎症反応が起こります。炎症に伴い、多くのサイトカインと呼ばれるタンパク質が感染した細胞から分泌され、身体に異常が起きていることを知らせます。このサイトカインが意図せず自分の身体の細胞に対して損傷を引き起こすことがあります。さらに、炎症反応は血液を固まりやすくさせるため、血液中に血の塊である血栓が形成されます。この血栓により、臓器への血液が遮断されてしまうと、その臓器は虚血(酸素や栄養が十分に届かず臓器の機能が障害される)となり大きなダメージを受ける訳です。新型コロナウイルス感染症の経過中に、身体の中でサイトカインが分泌され、場合によっては血栓ができていると、様々な部位が傷害を受けている可能性があり、後遺症に繋がっているのではと考えられています。

「Dダイマー」の測定について

Dダイマーは、凝固反応によって生じた血栓が分解された際に出来る最終的な分解産物で、身体のどこかに血栓があると数値が高くなります。当クリニックでは、新型コロナウイルス後遺症の患者さんに対して血液検査でDダイマーを測定し、場合によっては抗凝固薬にて値をコントロールし血栓の形成を予防する治療も行っております。

新型コロナウイルス感染症の後遺症(Long COVID)の治療

現在のところ、新型コロナウイルス感染症の後遺症に対する根本的な治療法は見つかっておりません。そのため、患者さんの自覚症状に応じた対症療法を行っていきます。


※当クリニックでは、「無症状」「軽微な症状が3週間以上続く方」「渡航者」を対象としてPCR検査(自費20,000円)を実施しています。(保険でのPCR検査は行なっておりません。)

PCR検査はこちら

新型コロナウイルス抗体検査について

この度、多くの患者さんからのご要望にお応えすべく、当院のコロナ後遺症外来に、ロシュ・ダイアグノスティックス社の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)IgG抗体およびIgM抗体を同時に検出可能な検査キット「SARS-CoV-2 Rapid Antibody Test RUO」を導入することにしました。

対象者

新型コロナウイルスに感染してから2週間以上経過し、発熱症状はなく、軽度の咳、味覚・嗅覚障害などの症状があり、社会復帰(職場復帰、復学、等)するために客観的な判断を必要とされる方

※現在の感染を確認する検査はPCR検査です。お間違いないようにご注意ください。

検査費用:4,400円(税込)

検査概要

採取した少量(20μL)の血液を用いてイムノクロマト法により血中の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のIgG抗体、IgM抗体を検出する研究用試薬であり、約10分で結果が得られます。

一般的に、IgM抗体の検出は感染症の初期から陽性となるため、新型コロナ感染症の現感染を表し、IgG抗体は感染症の後期から徐々に現れ、その後増加していくため、過去の感染を意味します。

検査結果の解釈

  • IgM陽性、IgG陰性:感染中 →二次感染リスク高い
  • IgM陰性、IgG陽性:感染後 →二次感染リスク低い(ゼロとは言えません)
  • IgG陰性、IgM陰性:感染していない

コロナ抗体を測定することは、新型コロナウイルスに対して免疫を持っているか、そして二次感染リスクが低いかどうかを判断する方法となります。

今回の抗体検査導入の目的は、過去に新型コロナウイルスに感染し、後遺症が残っていても、職場復帰に問題ないかどうかを判断する客観的な診断ツールの1つになりえると判断したためです。
しかし、WHOは抗体検査結果の解釈は、臨床経過における検査時期、臨床的な重症度、当該地域の疫学や有病率、検査の種類や精度評価の⽅法などに依存するため、抗体検査を単独で診断に⽤いるべきではないとしています(WHO. Diagnostic testing for SARS-CoV-2. 2020年9⽉11⽇掲載

そのため、当院でも問診と採血、胸部レントゲン検査などのその他の検査結果と照らし合わせながら抗体検査の結果を評価するようにしております。

また、現在の感染について確認するのは抗体検査ではなく、PCR検査になります。したがって、抗体検査の2週間以内に発熱などの自覚症状を認める方は検査の日時を発症から2週間以上経過した日にずらしてください。

IgG陽性の結果は、過去に新型コロナウイルス感染症(SARS-CoV-2 コロナウイルス)に感染した後であることが示唆されますが、非SARS-CoV-2コロナウイルス株による過去の感染が原因である可能性もあります。
IgG陽性の結果であっても、今後、新型コロナウイルス感染症にかからないわけではありませんので、今回の結果をもとにマスク着用や手指洗浄など感染予防対策の解除は行わないでください。

この検査キットは、研究用試薬であり医師の判断のもとに使用します。

TOPへ